脱ITヘヴン(アラフィフおじさんキャンプ場へ 後編)

脱ITヘヴン

前編で根暗の私の趣味が意外にもソロキャンプだということを語らせていただきました。

それで、今でこそ移動手段は車なんですけど、実は若いころは大型バイクにテント積んで移動していました。

キャンプツーリングってやつです。

限定解除免許です。エッヘン。

私ね、小さい頃から体弱くて入院ばかりしていましてね、その反動というか、もう外に出たくて出たくて、旅に憧れていたんですよ。

コンピューターばかり触っていたわけじゃなくてね。デスマーチで得た魂の貯金で大型バイクを買ったんですよ。今無いけど。。。

そんでまぁ遠くへと旅立ったわけです。

絶体絶命1   野宿

一緒にツーリングしていた友人が「金が無い」と言い出してね、山奥の公園ベンチで野宿になってしまったんですよ。

「ほら、ここならトイレも水もあるぜ」
なんてぬかしやがってね、もう、ふざけんなですよ。
こっちはバリバリの温室育ちなんですから、野宿なんてできるわけないじゃないですか。

さらには
「温泉もあるぞー」
と言い出して、ご丁寧にちょっと歩いたところに無料の天然温泉があったんですよ。

超手作りの脱衣所があって、ボロくて古風で大自然120%の風呂だったんですけど、それが熱いのなんのって。
どうりで水道とホースがあるわけですよ。セルフ温度調節です。
ホース持ちながらすっぽんぽんで水をガンガン入れましたね。今じゃ考えられない、セキュリティが弱すぎる温泉でしたね。

温泉入ったあとは、屋根があるベンチに座ってふたりで宴会。キャンプギアと酒、食料持っていたので、ちょっとしたつまみなら作れるわけです。
ちなみに山って夜けっこう冷えるので、酒はホットウイスキーでした。これが美味い。そして酔う。

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就寝。

で、
ビビっていた野宿もそんなに怖くないなぁと安心して眠りに入ったときに事件が起きます。

ブーン、ブンブーン。
ブブンブンブン、ブブンブンブン。
ボンボボボンボボボンボンボンボーン。

猛烈な爆音で目が覚めると、なんと近くにヤンキー珍走団が来ているじゃないですか。
しかも、こちらの公園に来ようとしているじゃないですか。

生きた心地がしないとはまさにこのことです。
絶体絶命です。

来んな、来んな、こっちに来んじゃねー
あっちいけー

念仏のように唱えていたら、エンジン音が止んで今度は話し声と笑い声が聞こえてきたんですよ。
どうやら一服タイムだったらしくて、その時間といったら1秒が1分に感じられましたね。

そんでもって私がこんなに恐い思いをしているというのに、連れは隣で爆睡してましたからね。
やっぱ図太い人間が得するようになっているんですよ。

絶体絶命2  お化け

恐いのは人間(ヤンキー)だけとは限りません。
琵琶湖でテント張った時です。

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夜中に
ガサガサ、ガサガサ
と音がしてパッと目が覚めた次の瞬間、月明かりでテントに影が映っていましてね。
外に何かいるんですよ。しかもテント横に。

うわぁー、たすけて~
恐ろしくて声が出ませんでした。

絶対にお化けだと思いましてチビりそうになりました。

そうこうしているうちに

ワンワンワンワン!

と猛烈に吠えられて、お化けじゃないことにはホッとしたんですけど、
腰抜けました。
またヤンキーの時と同じだったんです。

来んな、来んな、こっちに来んじゃねー
あっちいけー

体育座りして念仏のように唱えながらじっとしていたということは言うまでもありません。

絶体絶命3  青空トイレ

最後は極めつけのキャンプあるあるです。

キャンプってのはですねぇ、慣れれば慣れるほど人工物が無いところでチャレンジしたくなります。ブッシュクラフトなんてのがそうですね。

私も回を重ねるごとにどんどんナチュラルなキャンプ場を選ぶようになり、全盛期は河原でキャンプしたんですけど、なんとそこにはトイレが無かったんですよ。

あるわけないですよね。気付かない私がただのバカでした。
大自然200%なのですから、そんなところに水栓トイレなんてものがあるわけありません。

いやぁ、気付いたときには時遅しでして。

そういう時に限ってお腹下しましてね。

当然お外でアウトプットするはめになり、体が隠れそうな茂みを探すわけですが、河原で石ばっかりで無かったんですよ。そうこうしているうちにお腹がデンジャラスな状態になってしまって、情けない歩き方しながらやっとのことで隠れられそうな茂みを見つけてスタンバイしたら、

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二度あることは三度ある・・

話し声が聞こえてきたんですよ。しかも若い女性たちの声。
そしてどんどんその声が大きくなってくるんです。

まじで恐怖以外のなにものでもありませんでしたね。

来んな、来んな、こっちに来んじゃねー
あっちいけー

茂みの中で私は一切の気配を消し、
自然と同化して難を乗り切りました。

あの緊張状態はもう二度と経験したくないですね。
3日徹夜でプログラミングした方がまだましです。

そんなわけで、以上が私のキャンプ絶対絶命3連発でした。

これから冬キャンプですねぇ。冬は空気が澄んでいて星空が綺麗なんですよ。
電波の届かないところに行って、仕事なんて全部忘れて、星空見ながら日本酒でも飲みたいですねぇ~。

ではまた。

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